ARCHIVE
風神窯の記録
風神窯がこれまで開催してきた作品展の案内はがきや、当時の資料を少しずつ公開しています。作品とともに、その時代の風神窯の歩みをご覧ください。
ここでは、展覧会の案内はがきを中心に、開催時期や会場、当時の記録を年代順に残していきます。資料は確認できたものから順次追加します。
1977
1977.03.03–03.07
風神窯 新作陶展
道新ギャラリー|室蘭

開窯翌年に開催された作品展の案内。室蘭市の道新ギャラリーで行われました。
1977.03.19–03.28
風神窯 一雑器 新作発表展
ギャラリー梅鳳堂

雑器を中心とした新作発表展。案内には、片山一自身による作品への言葉も掲載されています。
TEXT
雑器を中心に一つの展示会をするというのはある意味ではだいそれた試みであるかもしれません。
しかし、湯呑、鉢、碗といったそれらの類を日頃造り続けることで米塩を得てきた私にとっては、こんな機会もうれしいものです。
北辺のろくろ職人としての矜持などと大見得をきると自分でも照れてしまいますが、そんな心意気を多少なりと看過していただければ望外の幸せであることは、勿論言うに及びません。
1977.07.08–07.14
風神窯・再び 片山一 新作陶展
文秀堂画廊|帯広

帯広市の文秀堂画廊で開催された新作陶展。「風神窯・再び」と題された案内です。
1978
1978.03.10–03.15
第1回 片山一作陶展「陶芸の原点を探る」
西武旭川店 9F展示場|旭川

片山一の作品を初めて扱った六華堂の企画による第1回作陶展。案内には「陶芸の原点を探る」と掲げられています。
TEXT
厳寒の日々も三月に入りますとやはり春めいてまいりました。皆様御機嫌いかがで御座居ましょうか。
このたび、片山一さんの作る品を最初に売った店が六華堂ということで、彼の第一回の作陶展をてがけることになりました。
彼のつくり出しました壺、花器、けい古用茶道具等是非御高覧、御批評賜ります様御案内申し上げます。
また会場の設営、ハガキは「創広」のスタッフが担当 題字は尚古堂店主、金坂吉晃氏が書いて下さり、彼の前途を飾って下さいました。
どうぞ当店ともども御引立下さいますよう御願い申し上げます。
1978.12.01–12.03
陶道無限/風神窯 片山一 士別展
士別デパート 4階催場|士別

1978年12月、士別デパートで開催された作品展。案内には「陶道無限/風神窯」と題されています。
TEXT
片山一氏は新進気鋭の旭川の陶芸家です。今年最後の作品展を士別で開催することにいたしました。是非おでかけ下さいまして御高評賜りたく御案内申し上げます。
1979
1979.03.23–03.28
風神窯、再び 第2回 片山一旭川展
西武旭川店 9F 憩いの広場|旭川

西武旭川店で開催された第2回旭川展。案内には、作家・三浦綾子による片山一の作品紹介文が掲載されています。
TEXT
片山さんの作品は、じっと眺めているよりは、思わず手に取って、じかに触れてみたい作品だ。一度手もとにおくと、何ともいえぬ親しみの湧く作品だ。
「ぼくは、自分の作品が、毎日の生活の中で使ってもらいながら、そこできらっと光るものがあればと、ねがっています」
と、片山さんは言われる。日常の生活を真実に生きている人の言葉だ。その姿勢がおのずから片山さんの作品に現れていると思う。
1980
1980.03.20–03.26
風神窯泥地獄 第3回 片山一旭川展
西武旭川店9F 憩いの広場|旭川

西武旭川店で開催された第3回旭川展。案内には、作家・三浦綾子による片山一の人物と作品への紹介文が掲載されています。
TEXT
片山さんがこの道に入られて満5年、私の手もとには、片山さんの作られた壺、皿、どんぶりなどが、いつのまにか増えた。過去に、耐え難いほどの肉体の痛みを幾度も経験しながら、飄々と明るくあたたかい性格を、片山さんは決して失わない。それが作品にひとつの風格を与えている。
「年と共にますます泥地獄にはまったようなものですよ」と片山さんは言うが、「男子三日会わざれば刮目して待つべし」の諺を地で行く作品にふれ得ることは、私の大きな楽しみである。
1981
1981.03.06–03.11
風神窯我楽苦多市 第4回 片山一旭川展
西武旭川店9F 憩いの広場|旭川

西武旭川店で開催された第4回旭川展。案内には、作家・三浦綾子による前年からの変化や作品の成熟についての紹介文が掲載されています。
TEXT
陽ざしが春めいてきた。ことしも片山一さんの発表会が近づいてきた。かつての新人片山一は、今や押しも押されぬ中堅となって女性のファンも少なくない。
近頃の作品の形に「遊び」が出てきたのはその境地にゆとりが出てきた故というべきか。だが、デッサンはいよいよ確かなものとなって、私たちを瞠目させる。
ファンの一人として、昨年からの一年間の成熟を、心から期待して発表会を待つ私である。
1982
1982.03.12–03.17
風神窯春一番 第5回 片山一旭川展
旭川西武 西武館9F 憩いの広場|旭川

第5回旭川展の案内。三浦綾子による紹介文では、雪解けの季節とともに、片山一のこの一年の進歩と作品の変化について記されています。
TEXT
舗道に立つと、積雪がかさこそと音を立てている。雪が融けているのだ。片山さんの5回目の発表会が、目前に迫った。この1年間のたゆみない精進が実って、今年は「掻き落し」や、「墨流し」などの技術も、数段の進歩を遂げた。
創作の態度にも余裕が出来て、今年は色数も多くなった。生活に密着した皿やどんぶりや鉢などが、また私たちの台所を豊かなものにしてくれるだろう。どうやら楽しい個展になりそうである。
1982.10.24–10.26
片山一 作陶展
旧マルシン跡 特設会場|芦別


芦別で開催された片山一作陶展の案内。表面には作品写真と、作家・三浦綾子による紹介文が掲載されています。裏面には開催日時・会場案内が記されています。
TEXT
片山さんの作品は、じっと眺めているよりは、思わず手に取って、じかに触れてみたい作品だ。一度手もとにおくと、何ともいえぬ親しみの湧く作品だ。
「ぼくは、自分の作品が、毎日の生活の中で使ってもらいながら、そこできらっと光るものがあればと、願っています」
と、片山さんは言われる。日常の生活を真実に生きている人の言葉だ。その姿勢がおのずから片山さんの作品に現れていると思う。
裏面の案内文
この度、当地出身の義兄片山一の作陶展及び展示即売会を開催することになりました。ぜひ、ご覧いただきたく、ここにご案内申し上げます。
1983
1983.03.25–03.27
風神窯、腕捲り 第1回 片山一芦別展
インテリア・ヨネタ跡 特設会場|芦別

芦別で開催された第1回片山一芦別展。案内には、作家・三浦綾子による片山一の作品紹介文が掲載されています。
TEXT
片山さんの作品は、じっと眺めているよりは、思わず手に取って、じかに触れてみたい作品だ。一度手もとにおくと、何ともいえぬ親しみの湧く作品だ。
「ぼくは、自分の作品が、毎日の生活の中で使ってもらいながら、そこできらっと光るものがあればと、ねがっています」
と、片山さんは言われる。日常の生活を真実に生きている人の言葉だ。その姿勢がおのずから片山さんの作品に現れていると思う。
1983.04.08–04.13
風神窯獅子奮迅 第6回 片山一旭川展
旭川西武 A館1階 西武プラザ|旭川

第6回旭川展の案内。三浦綾子による紹介文では、片山一の前衛的な作品への挑戦と、その制作姿勢について触れられています。
TEXT
片山さんの個展の季節が、ことしも廻ってきた。
なぜかわたしは、
雪解風一点みつめている瞳 森谷 武
という俳句を思い出す。雪解風の吹く季節の変り目にも、一点をみつめているひたすらな瞳、それが窯の炎をみつめる片山さんの瞳と重なる。ことし片山さんは前衛風な作品にもとり組むという。前衛風というのは余程デッサンに自信がなければできない筈で、片山さんも、いよいよ一つの丘の上に立ったのだと私は思う。
1984
1984.03.02–03.11
風神窯、腕試し 第1回 片山一札幌展
札幌アートプラザ|札幌

札幌で開催された第1回片山一札幌展。案内には、作家・三浦綾子による片山一の作品紹介文が掲載されています。
TEXT
片山さんの作品は、じっと眺めているよりは、思わず手に取って、じかに触れてみたい作品だ。一度手もとにおくと、何ともいえぬ親しみの湧く作品だ。
「ぼくは、自分の作品が、毎日の生活の中で使ってもらいながら、そこできらっと光るものがあればと、ねがっています」
と、片山さんは言われる。日常の生活を真実に生きている人の言葉だ。その姿勢がおのずから片山さんの作品に現れていると思う。
1984.04.06–04.18
片山一 新作展
旭川西武 A館7階 画廊|旭川


鷹栖町への移窯後に開催された新作展。表面には作品「黒天目ツル付大鉢」(1984年制作)と、三浦綾子先生による紹介文が掲載されています。裏面には開催案内が記されています。
TEXT
片山さんは、昨年、旭川から清い田園、鷹栖町の希望ヶ丘に転居なさった。転居は製作上の一転機をも意味している。
「今后は高度の技術に挑戦し、じっくり時間をかけた仕事をしたい。お山の大将を自戒しつつ」と語る今日この頃の片山さんである。次への飛躍を心から期待し、希望ヶ丘の住人らしく、大いなる希望をもって進んでいただきたい。
裏面の案内文
鷹栖の新窯から、待望の新作を一堂に。
昨年から鷹栖町に窯を作り、進境いちじるしい片山一氏の壺、器、小皿など、新作約60点を展示いたします。
1985
1985.04.04–04.17
風神窯 花だより 片山一新作展
旭川西武 A館7階 画廊|旭川


鷹栖への移窯後、春の旭川で開催された新作展。案内には「春にさきがけ 鷹栖から」「風神窯 花だより」と掲げられ、三浦綾子による紹介文が掲載されています。
TEXT
片山さんは、鷹栖町の住人である。
空気の澄んだ、緑の豊かな、そして限りなく拡がる大空。文化町としても知られるこの地に住まわれて2年、片山さんの芸術観は、人生派的に変った。つまり
「芸術とは、ひたすらに生きる生活の中に生まれ出る、一見平凡なものではないか」
と思うようになられたらしい。私もかつて
平凡なことを平凡に詠いつつ
学びしは真実に生きるということと歌ったことがあって、わが意を得たようでうれしい。
裏面の案内文
精進を重ねて一年ぶり、壺、鉢など100余点。片山一氏の力作をとりそろえ展示いたします。
1985.04.29–05.12
風神窯 五月晴れ 第2回 片山一札幌展
札幌アートプラザ|札幌


札幌アートプラザで開催された第2回札幌展。表面には作品写真と、鷹栖での暮らしが片山一の芸術観に与えた変化について三浦綾子が記した紹介文が掲載されています。
TEXT
片山さんは、鷹栖町の住人である。
空気の澄んだ、緑の豊かな、そして限りなく拡がる大空。文化町としても知られるこの地に住まわれて2年、片山さんの芸術観は、人生派的に変った。つまり
「芸術とは、ひたすらに生きる生活の中に生まれ出る、一見平凡なものではないか」
と思うようになられたらしい。私もかつて
平凡なことを平凡に詠いつつ
学びしは真実に生きるということと歌ったことがあって、わが意を得たようでうれしい。
1986
1986.02.28–03.02
風神窯悠々自適 第2回 片山一芦別展
Coffee House 木なり 2階イベントルーム|芦別


芦別で開催された第2回展。三浦綾子による紹介文では、鷹栖に移って3年を経た片山一の芸術観の変化が語られています。
TEXT
片山さんは、鷹栖町の住人である。
空気の澄んだ、緑の豊かな、そして限りなく拡がる大空。文化町としても知られるこの地に住まわれて3年、片山さんの芸術観は、人生派的に変った。つまり
「芸術とは、ひたすらに生きる生活の中に生まれ出る、一見平凡なものではないか」
と思うようになられたらしい。私もかつて
平凡なことを平凡に詠いつつ
学びしは真実に生きるということと歌ったことがあって、わが意を得たようでうれしい。
1986.05.01–05.10
風神窯開窯10年記念 片山一新作展
札幌アートプラザ|札幌


風神窯開窯10年を記念した新作展。案内には「一業十年、陶技ますます冴える、氏の力作100余点をとりそろえ展示いたします。」と記され、三浦綾子による10年目への期待の言葉も掲載されています。
TEXT
風神窯の窯元、片山一さんは藤女子高の美術科の講師でもある。思春期の女子高校生に美を教える片山さん自身、実に感受性鋭い、もの思う人でもある。その思いが溢れて、時折、情感豊かな小説を書く。
この言葉による表現の巧みな人が、ろくろに向う時の胸の内を、私は秘かに想像することがある。そこには土を焼く千何百度の炉の炎にも似たものがあるに違いない。
ともあれ、風神窯独立10年目のこの年の作品に私は期待する。
1987
1987.04.10–04.22
片山一 新作展
旭川西武 A館7階 画廊|旭川


旭川西武で開催された片山一新作展。裏面には「春風一番、鷹栖から」と掲げられ、力作100余点の展示案内が記されています。表面には作品写真と、作家・三浦綾子による紹介文が掲載されています。
TEXT
風神窯の窯元片山一さんは、今年40歳になる。青年期から壮年期に移りつつあると言える。
「だんだんむずかしくなった」と言う片山さんの言葉に、私はまたしても彼が、一段高みに登ったのを感じた。登れば登るほど、何の道でも見通しがついてくるものだ。
この頃は、色化粧土の使い方に工夫があるらしい。春風と共に、楽しさがやってくるような気がする。一層の活躍を期待しつつ。
1987.06.05–06.16
片山一 新作展
札幌アートプラザ|札幌


札幌アートプラザで開催された新作展。案内には「一年ぶり、新たな技法もさらに加えて、氏の力作100余点をとりそろえ展示いたします。」と記され、三浦綾子による紹介文も掲載されています。
TEXT
風神窯の窯元片山一さんは、今年40歳になる。青年期から壮年期に移りつつあると言える。
「だんだんむずかしくなった」と言う片山さんの言葉に、私はまたしても彼が、一段高みに登ったのを感じた。登れば登るほど、何の道でも見通しがついてくるものだ。
この頃は、色化粧土の使い方に工夫があるらしい。春風と共に、楽しさがやってくるような気がする。一層の活躍を期待しつつ。
1988
1988.03.11–03.23
片山一 新作展
旭川西武 A館7階 画廊|旭川


旭川西武で開催された新作展。案内には「研鑽一年、新たな技法をさらに加えて、氏の力作100余点をとりそろえ展示販売いたします。」と記されています。表面には作品写真と、作家・三浦綾子による紹介文が掲載されています。
TEXT
「壁に突き当った」と、片山さんが言った。
こんな言葉を片山さんから聞いたことは、一度もなかった。私もいささか創作の仕事に携っているので、この片山さんの呟きの重さがよくわかる。
年毎に個展を開くことは、生やさしいことではない。毎日が努力の365日があってのことなのだ。それほどに努力していても、尚壁に突き当るわけである。しかし、片山さんはそれを見事に乗り越えて、今年もその作品を人々に問うことになった。
特にこの度は絵柄に工夫があるようだ。冒険ではない前進が、そこに現れるのを楽しみに、個展の日を待ちたい。
1989
1989.02.25–03.08
片山一 新作展
旭川西武 A館7階画廊|旭川


旭川西武で開催された片山一新作展。案内には、前年に続いて「壁にぶつかった」と語った片山一が、試行錯誤を重ねながら新しい表現へ進んだことを三浦綾子が記しています。
TEXT
今年も3月、片山一さんの個展が開かれる。去年の個展の時、片山さんは「壁にぶつかった」と言われた。今年もまた、片山さんは「壁にぶつかった」と同じことを言われた。
同じことを言ったが続く言葉がよかった。
「何年も一つ方向を究めようとしますとね。もう、工夫も底がついてくるんです。もう駄目だなと思う。でも、やっぱり一つ方向に進もうと思い直して、心を砕いていますとね、ある時ふっと、ひらめきが与えられるんです。そして、もう駄目だと思った筈なのに道が開けるんです。おかげさまで今年も新らしい作品が出来ました。」
私は感動した。その個展の上に祝福あれ。
裏面の案内文
研鑽を重ね一年ぶり、新たな技法もさらに加えて、氏の最近作100余点をとりそろえて展示販売致します。
1989.10.13–10.22
片山一 新作展
札幌アートプラザ|札幌


札幌アートプラザで開催された新作展。研鑽を重ね、新たな技法も加えた最近作100余点を展示販売する展覧会として案内されています。
TEXT
今年も3月、片山一さんの個展が開かれる。去年の個展の時、片山さんは「壁にぶつかった」と言われた。今年もまた、片山さんは「壁にぶつかった」と同じことを言われた。
同じことを言ったが続く言葉がよかった。
「何年も一つ方向を究めようとしますとね。もう、工夫も底がついてくるんです。もう駄目だなと思う。でも、やっぱり一つ方向に進もうと思い直して、心を砕いていますとね、ある時ふっと、ひらめきが与えられるんです。そして、もう駄目だと思った筈なのに道が開けるんです。おかげさまで今年も新らしい作品が出来ました。」
私は感動した。その個展の上に祝福あれ。
裏面の案内文
研鑽を重ね一年ぶり、新たな技法もさらに加えて、氏の最近作100余点をとりそろえて展示販売致します。
1991
1991.08.28–09.02
片山一 新作展
旭川西武 A館7階画廊|旭川


開窯15周年を迎えた翌年に開催された新作展。案内には、片山一が家族との死別を経験した時期の制作について、三浦綾子が記した文章が掲載されています。
TEXT
今年の作品には、新らしい夏の色を出したいものと、片山さんは思っていた。去年新たに設置した窯の機能も上々で、片山さん自身の感覚にも磨きがかかっていた。すべては好調に進んでいたかに見えた。
そんなある朝、帰省していた弟さんが急逝した。仲のよいたった一人のきょうだいだった。二歳年下だった。片山さんは一週間涙の中にあった。人生の深淵に立たされたかのような、辛いこの悲しみが、今年の作品にどんな影響をもたらすか、一段と深みが加わることを信じつつ、祈る思いで鑑賞させて頂きたいと思う。
裏面の案内文
物言わぬ土の器にも想いはあろう、夏の終りに。
昨年開窯15周年を迎えた氏の力作、100余点をとりそろえ展示販売いたします。
1992
1992.08.05–08.10
片山一 新作展
旭川西武 A館7階 画廊|旭川


旭川西武で開催された新作展。前年の深い悲しみから立ち直り、再び制作へ向かった片山一について、三浦綾子が記しています。
TEXT
昨年片山さんは、たった一人の弟さんを亡くされた。その悲しみがどれ程強く大きかったことか、彼はしばらくの間深い虚無に落ち入ってしまった。何をする意欲も失ってしまった。
が、幸いにしてその虚無から立ち直ることができた。一つの大きな試練が終った時、彼は意欲的な仕事をするようになった。耐え難い苦難を経た彼が、どんな作品を私たちに見せてくれることであろう。大いに期待せずにはいられない。
裏面の案内文
今年も氏の力作、100余点をとりそろえ展示販売いたします。
1992.11.03–11.09
「北器考」特別企画 片山一 作陶展
五番館西武 B館5階特設ステージ|札幌


五番館西武の「北器考」特別企画として開催された札幌での作陶展。鷹栖町の工房で制作を続ける片山一の近況を紹介する展覧会として開催されました。
作家来場:11月7日(土)、8日(日)
裏面の案内文
久しぶりの札幌個展を開催いたします。
上川郡鷹栖町の工房で作陶にいそしむ片山氏の作品による近況報告です。ご高覧いただければ幸いです。
1993
1993.07.14–07.19
片山一 新作展
西武旭川店 A館7階画廊|旭川


西武旭川店で開催された片山一新作展。案内には、片山一の人生経験と作品の成熟、新しい釉への挑戦について、三浦綾子が記した紹介文が掲載されています。
TEXT
芸術には、その創る人の喜びも悲しみも静も動も込められていて、人生体験が深まれば深まるほどその作品は醸成されていくと言う。
片山さんがその愛する唯一人の弟さんを失われて2年がすぎた。なぜか片山さんは、今年は不思議なほどの意欲の中に仕事をなさっているとのこと。その大きな一つの現れに新しい釉がある。釉が変るということは素人の門外漢の私にもこれは大変な革新であると思う。今までに使っていた釉をおいて新しい釉に挑む今年の個展には、かつて見なかった何ものかが一つ一つの作品に現れるにちがいない。
裏面の案内文
今年も氏の力作、100余点をとりそろえ展示販売いたします。
1994
1994.08.16–08.22
片山一 新作展
西武旭川店 A館7階画廊|旭川


西武旭川店で開催された16度目の新作展。案内には、作品の色調や構図の変化について、三浦綾子が鷹栖の自然や片山一の内面と重ねながら記した紹介文が掲載されています。
TEXT
片山さんの工房の前に立つと、秀麗な大雪山系が180度の広がりを見せて、パノラマのように美しい。
文学、絵画、音楽等々に豊かな内面を秘めている片山さんは、この工房で深みのある作品を生み出してきた。
今年は、例年の白色の基調をがらりと変えて黒色を基調とし、ロマンチックな楽しい構図を考えているそうな。どんな作品がこの鷹栖の緑の郷から生れるか、今年の個展を期待して待ちたいと思う。
裏面の案内文
16度目の今回も、氏の力作100余点をとりそろえ展示販売いたします。
TO BE CONTINUED
資料を確認しながら、作品展の案内はがきや写真、当時の記録を順次追加していきます。