マンマ・ミーアについて少々

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 女房のリクエストでマンマ・ミーアなる映画を観に行って来た。
 1999年、ロンドンで初演以来、全世界170都市で上演、3000万人以上を動員したという大ヒットミュージカルの映画化だったらしい。
 息子はこの人らしく降りると一言、大勢に流されないところを見せたが、それでも健気に送り迎えはかって出てくれたから、私は晩酌も出来て上機嫌だった。夕食後にほろ酔い気分で女房と出掛けるのも乙なものだ。

 映画は歌って、踊って、はじけて、御年60才のメリル・ストリープのまさに一人舞台だった。これだけ目立って鼻につかないところが大女優の大女優たるゆえんだろうか。普通、スターと呼ばれる人でも年齢とともにだんだん脇役にまわるものだが、この人はいまだに主役級を張り続けている。そもそも美人で売ったわけではないのでこの先、当分活躍は続くだろう。立派なものだ。

 エーゲ海に浮かぶ小島、カロカイリで民宿を営むシングル・マザーのドナがメリル・ストリープの役どころ。結婚式をひかえた娘ソフィはぬすみ見た母親の日記から、父親の可能性のある三人にドナの名で招待状を出す。そしてやってくる男たち。
 結婚式の前日と当日の二日間のドタバタがディスコ・ミュージックにのって、繰り広げられる。

 恥ずかしながらアバをTシャツのロゴでしか識らなかった私だが、聞いた覚えのある曲がいくつもあって今更ながらその存在の大きさを知った。しばらくは鼻唄にでも歌って若いふりをしてみよう。

 ミュージカルといえばウエスト・サイト物語の整然としたダンス・シーンが思い出されるが今回のような一見、雑然とした群舞も違和感なく没入できてなかなかよかった。試行錯誤しながらミュージカルも間違いなく進歩している。

 ともかく、何といっても女性の映画だ。主演はもとより、製作、監督、脚本までもがみな女性。だから女性の好きこと、うれしいことが次から次へと目白押し、007あり海賊あり絵描きあり、いずれ劣らぬいい男たちをかしずかせて悦にいったり、まあやりたい放題といったところ。最後のカーテンコール代わりのヒット・パレードのコスプレなどへきへきする男性たちを尻目に女性たちのなんと生き生きと輝いていたことか。マンマ・ミーア!…なんと、まあ!少々の涙と少々の下品さをほどよくきかせて、さああなたももうひと花、咲かせましょうよ、初老の女性に贈るオマージュだ。
 当然、女房も御満悦。女房が満足してくれたなら亭主としてもいうことはない。マンマ・ミーア…おかあちゃん!!

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