自己啓発のワークショップなどでよくやらされるゲームのようなものの一つにきめられた時間内に自分のやれることをできるだけ沢山、書き出すというのがある。
やれることならなんでもいい。
立てる、歩ける、カーテンが引ける、電燈のスイッチがひねれる・・・そうやってあげていくと自分でもおどろく程、多くのことをあたりまえにやっている。
人間はけっこうすごい。
主宰者もこころえたものでころあいをみて、あなたたちにはこんなにも色々なことをやる力があるんですよなどともちあげてみせる。
落込みかげんの人にはたしかにちょっとした立直りのきっかけにはなるかもしれない。
私は本来ならこの手のセミナーには、まゆにつばをつけて敬遠する方なのだが関係していたボランティアの都合で幾度となく体験する機会があった。まあしかし、ふりかえってみて、無駄なことを学んだとも思わない。
深夜、それを一人でやってみることがある。
本を読みあきた時、日中の不快がおりのようにとどこおっている時、ちょっとうつ気味の時、もちろん多少自分の都合にあわせてルールは変更している。
たとえば、人より自分の方がうまくやれると思うことといったふうにだ。
ロクロが引ける、釉薬掛け、窯がたける・・・これは職業だから当然だろうが、そのほかにもいろいろある。
整理整頓なら女房よりうまい、子そだてはその道の専門家よりもうまくやったといったぐわいだ。
ことここにいたると本当にそうかと多少客観的な吟味も必要になる。と言っても自分でやることだからわきは甘い。
そんなことをくりかえしていると自信が回復してくる。
最後の仕上げに寝酒を一杯、それで次の日はきわめて壮快。
子供だましと笑うことなかれ、これ、意外とききます。
ただし真剣にとりくむことがこつ。
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